昨日の続きです。
テスト内容としては、
認知症高齢者を、アニマルセラピーを受けるグループと受けないグループに分け、
一定の期間を過ごしたのち、「唾液アミラーゼ」の活性値を調べます。
「唾液アミラーゼ」というのは、精神的ストレスが高いほど活性値が上昇します。
なぜこの数値が基準となるのか。
それは、高齢者は身体的機能の低下や記憶力の低下が相まって
日常生活へのストレスが蓄積されていくからです。
出来ていたことが出来なくなる。
記憶があいまいで何度も同じ事をしてしまい、指摘を受けることも。
「自信」を無くし、他者と会話するのも不安なり、
だんだんと他者=社会との接点を失いがちになってしまいます。
そのような状況は・・・想像するだけでも非常にストレスが募りますね。
だからこそ、その指標となる唾液アミラーゼの活性値測定は大きな意味があります。
実験の結果、
アニマルセラピーを受けたグループは受けなかったグループよりも唾液アミラーゼの活性値が有意に下がっている事が判明しました。
また、うつ状態をはかるテストでは、受けたグループの方がうつ状態の割合が低く、
活動性をはかるテストでもやはり、受けたグループの方が活動性が高い結果となりました。
動物(犬)を「かわいい」と思う感情の動きや、楽しさ。
そこから一緒に遊んだり散歩をするという身体運動にもつながります。
また、「お世話をしなくちゃ!ご飯あげないと!」という責任感が芽生えるとともに、
お世話の一環で記憶力の向上にもつながるそうです。