八楽舎創業の想い

八楽舎代表の松田です。

おかげさまで当社は、今月4月で創業3年目を迎えました。

これもひとえに八楽舎のサービスを支持してくださるお客様、八楽舎を盛りたててくださる介護業界のみなさま、共に働く仲間たちのおかげです。

そこで、今週から3週にわたり
「八楽舎創業の想い」
社名【八楽舎】の由来
「八楽舎のこれから」

この3つについて、ブログの中でお話ししていきたいと思います。
初めてお話しする内容もありますので、どうぞお付き合いくださいませ。

八楽舎創業のきっかけ

お客様である施設関係者のみなさまや、介護業界に関わるみなさまに、よくご質問をいただきます。

「介護業界の人ではなかった松田社長が、どうやっていまの八楽舎のサービスを思いついたの?」

私は熊本県天草の出身なのですが、たまたま参加した同窓会で、友人が「固定費コスト削減」のサービスを個人事業として運営していることを知りました。

最初に友人から削減ノウハウを聞いたときには「本当にコスト削減が可能なのか?」

と半信半疑だったのですが、契約先の担当をいくつか引き継がせてもらい、導入時のシミュレーションプランや毎月のコスト削減レポートを自分なりに分析していくなかで、ひとつのことを確信したのです。

「初期費用をかけずに、確実にコスト削減ができる独自ノウハウは、多くの介護事業者の経営状態を良好にする本物のノウハウである」

事業として大きく展開できるサービスではないかと感じたのです。

事業展開におけるリスク

ただ、ノウハウが本物であると確信したものの、本格的に事業展開するには迷いもありました。

「大手コンサルティング会社がひしめく中で無名ベンチャーとしてイチからの参入」

「もとは個人事業主が細々と運営していたサービス」

「社長である自分は介護業界経験ゼロで起業も初挑戦」

このようなマイナス条件が揃う中、開業に踏み切るのは無謀だと周囲に言われました。

創業にかけた想い

不安を感じる中で私を突き動かしたもののひとつが2015年の介護報酬改定です。改定により、多くの介護事業者が経営上の打撃を受けたという話や、介護保険の点数を稼げなくなり、介護施設が閉鎖に追い込まれるという話も聞きました。

「介護施設の廃業」で脳裏をよぎったのが亡くなった父親のことです。

父親は故郷天草の特別養護老人ホームで手厚い介護を受け、職員のみなさまに本当に良くしていただき、最期は家族と職員のみなさまに見守られて安らかに最期を迎えることができました。

介護施設の利用者にとって、介護施設は「第二の家」。

施設の廃業により、利用者は通い慣れた施設から別の施設へと移ることを余儀なくされる。家族同様に接していたスタッフさんとも会えなくなる。

「確実にコスト削減ができる」八楽舎のノウハウを取り入れてもらえれば、施設経営者、スタッフだけではなく、利用者にも喜ばれる。利用者が慣れ親しんだ暮らしを手放さずに済む。

これほど多くの人を幸せにできるビジネスプランはないと思い、八楽舎の開業、介護業界への本格的な参入を決意するに至りました。

さて、ここまで、八楽舎の創業に至る経緯をお話しいたしました。

次週は、これもよくご質問いただく、社名「八楽舎」の由来についてお話しいたします。どうぞ引き続きお付き合いくださいませ。

八楽舎代表 松田浩幸

「介護甲子園」ご存知ですか?

──2月に大阪で開催された「介護甲子園※」を見に行かれた感想を今日は聞かせてください。まず、どういう経緯で参加することになったのでしょうか。

八楽舎代表 松田

主催である「介護協会」の方にお誘いいただき行ってきました。
今回で7回目で大阪開催は昨年に続き2回目。年々、規模が大きくなっているようです。

──「介護甲子園」というネーミングもインパクトがありますね。
どのくらいの数の事業所が参加しているのでしょうか。

八楽舎代表 松田

日本全国6,000箇所の事業者がエントリーし、事前審査を経て、出場出来るのはたったの6チーム。決勝大会に出場したチームは、どこも気合が入っていましたよ。

──発表内容はどのようなものが多いのでしょうか?

八楽舎代表 松田

「職場環境の改善」が多かったですね。
人事面談を多くしたり、声がけをしあったり、コミュニケーションの機会を増やして職場の人間関係を円滑にしていった様子を、お芝居を取り入れながら臨場感たっぷりに表現されているチームもあり、伝わってくるものがありました。

──やはりいちばんの課題は「職場の人間関係」なんですね。

八楽舎代表 松田

離職理由として最も多いのが「人間関係」ですからね。
介護職を志望される方は、ホスピタリティが高く、心根の優しい方が多いので、「人との摩擦」「人との交渉」を苦手とされる方が多いんです。

不満に感じていることを口に出せぬまま、人間関係を改善することができず、退職されてしまう方が多い。

この課題を「しくみ化」して、スタッフみんなが「意見しやすい職場」「チームメンバーを気にかける職場」を作り上げているのだなと感じました。

──職場の人間関係の良さがなによりも重要なのですね。

八楽舎代表 松田

介護現場は利用者様との「対人コミュニケーション」が主となる業務ですので、職場のチームメンバーと円滑なコミュニケーションを取り、自分自身が楽しく仕事をすること、楽しい雰囲気を利用者様にも感じてもらうことが、サービス向上につながるのだと思います。

発表されていたチームは、自分たちのチーム力がサービス向上に直結することを理解して、取り組んでいるのだなと感じました。

──なるほど。どの職場もそうだとは思いますが、介護現場はチーム力の高さがサービス向上につながる職場なんですね。

「職場環境の改善」以外には、どんな発表がありましたでしょうか。

八楽舎代表 松田

デイサービスを運営している事業者の発表が興味深かったです。

「施設らしい施設では機能訓練にならない」
「施設は動線が整い過ぎている」

という考えのもと、あえて室内に段差を設けるなど、「自宅に近い」状態の施設を作り、利用者様が自宅に帰られたときに、スムーズに生活できることを考えて運営されているそうです。

──それはおもしろい取り組みですね。

八楽舎代表 松田

そのほかにも、食堂を居酒屋形式にされているそうです。
お酒は出さないけれど、昔、仕事帰りに一杯やってから帰宅していたお父さんたちが懐かしんでくれるように、、、という想いがあるそうです。

──とことん、利用者様目線に立って施設作りをされているのですね。
そんな面白い取り組みをされている施設の存在が、もっと知られるといいですね。

八楽舎代表 松田

そうですね。介護甲子園を毎年開催する意義もそこにあると思います。
家族が施設に通っていない、入居していない限り、なかなか介護施設のことを知る機会はありませんから。

メディアに取り上げれらるのは、事件や事故の暗いニュースが多くなります。全体から見たらほんの一握りの施設のイメージが、介護施設全体のイメージ悪化につながることを心から残念に思います。

業界のイメージ悪化が、介護職離れを助長している気もします。

「介護甲子園」は、介護職を目指す学生さんにも、ぜひ見にきてほしいイベントですね。

──介護職のイメージアップにもつながる有意義なイベントですね。
今日はお話を聞かせていただきありがとうございました。

八楽舎代表 松田

こちらこそ、ありがとうございました。

介護甲子園とは

「介護甲子園」とは、介護から日本を元気にしたいという想いを持つ全国の同志により開催される、介護業界に働く人が最高に輝ける場を提供するイベントです。

全国からエントリーされた介護事業所のうち、独自の選考基準で選ばれた優秀事業所が、年一回、数千人が集う大会場に集結します。

ステージで事業所の想いや取組みを発表し、介護甲子園における日本一の事業所を決定します。

介護業界で働いている人が夢や誇りを持てるイベントにすることを目指し、介護ってカッコいいと憧れる職業であると賞賛していただく機会とします。

第一回大会では1.500人の来場者があり、観客の前で熱いメッセージを伝える感動のイベントとなりました。

介護甲子園は非営利を目的とし社団法人日本介護協会が運営、介護甲子園をきっかけとして全国各地で生まれた、介護業界を皆で活性化しようとする取組みを年間を通して支援します。

介護甲子園公式サイト
http://kaigokoshien.org/

介護甲子園公式Facebook
https://www.facebook.com/kaigokoushien/

(インタビュアー)八楽舎 広報 佐藤 麻子

【八楽舎代表へのインタビュー②】

──今後、八楽舎として「固定費適正化」を一緒に進めていきたいのは、どのような事業者でしょうか。

八楽舎代表 松田

コスト適正化の必要性をわかっていながら、人手が足りなかったり、日々の業務に流されて後回しになっているような事業者さんですね。
半年先延ばしにすれば、本来、適正化ができていた半年分の損失を生みますので、迷わず先延ばしせずに、削減額の試算だけでもご依頼いただきたいです。

──八楽舎の固定費適正化の範囲は、ガス・電気・水道から固定資産税までと幅広いのですが、その中で削減率の高いものはどれでしょうか?

八楽舎代表 松田

水道ですね。
3施設合計で水道だけで2,600万円の削減を行った実績もあります。
介護事業で2,600万円の利益を出すには、8億6千万円の売り上げが必要ですが、適正化しただけでこれだけの利益を出せたのは、事業者様にとっても大きなインパクトだったと思います。

──水道だけで2,600万円は確かに大きいですね。削減しやすい施設の業態はありますか?

八楽舎代表 松田

有料老人ホームのような、業態が1種類の施設は削減効果が出やすいです。
たとえば、特別養護老人ホームの場合ですと「デイケア」+「入居施設」と業態が2種類に分かれており、どちらの業態でどれだけの水道利用量であったのかを切り分ける必要があります。

明確に切り分けるには、別途、工事が必要となり、この工事にかなり費用がかさみます。八楽舎でお受けすれば工事費はいくらかお安くできますが、それでも工事費の回収に3年かかることもあるのです。

──なるほど。ところで八楽舎は削減額の試算は無料で引き受けていらっしゃいますよね。実際に試算を依頼し、八楽舎へコンサルティングを依頼されない事業者様には、どのような事情があるのでしょうか。

八楽舎代表 松田

試算をお出しした事業者様の3割ほどはコンサルティングを見送られます。主な理由としては、

(1)すでに十分にコスト適正化ができていた

(2)大きく適正化できることはわかったが、コンサルフィーを払うくらいなら自分たちでやりたい

(3)担当者はコンサルティングを依頼したいと考えているが、オーナーが「外注はせずに自分たちで適正化すべき」という考えで依頼できない

この3つに絞られます。

(1)の場合は、コスト適正化の健康診断をさせていただいた結果「結果◎」ですので、コンサルティングに結び付かなくてもいいのです。「コスト適正化はできているので、利益を生むには別の施策が必要だ」という結論を出すお手伝いができたわけですから。

問題は(2)と(3)ですね。
「自分たちでやってみる」と仰って、その後、実際に取り組んだという実例をまだお聞きしたことがないので、やはり多忙な業務に流されて後回しになっているのだと思います。

先程も申し上げたように、半年先延ばしすれば、半年分キッカリ損をしますので、この機会損失は計り知れません。

──現場スタッフは必要性を感じているのに、オーナーや上長に納得してもらえないのは辛いですね。オーナーはともかく、上長は異動などで人が代わることもありますよね。(3)の理由でコンサルティングを断念した事業者に再びアプローチされたりしていますか?

八楽舎代表 松田

・・・申し訳ありません、現在はしておりません。ご新規のお申し込みが多く、対応に追われておりまして、なかなかそこまではフォローしきれていないのが現状です。

──今後、事業者は国の方針転換に対応できるのでしょうか?

八楽舎代表 松田

現在の箱型ケアから自立支援型ケアに移行するにあたり、デイケアや老人保健施設などは、機能訓練のノウハウを積み上げてきていますので、方針転換にも適応できるのではないでしょうか。

ただ、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(以下サ高住)のような業態の施設は、自立支援のノウハウをあまり持っていないので、適応するまでに時間がかかるでしょう。

国の方針転換により、介護報酬を減額された有料老人ホームやサ高住の施設閉鎖が今後増えることを危惧しています。

一般的なサラリーマン家庭の年収で、有料老人ホームやサ高住の入居費用を支払おうとすると大きく家計を圧迫します。

要介護度がさほど高くなく、特養に入れず、有料老人ホームの料金が高くて入居を諦める場合、家庭で介護する以外に選択肢がありません。

共働き家庭が増え、晩婚化により「親が高齢だが、子供もまだ手がかかる年齢」という家庭も多い中で、選択肢が「自宅介護一択」であることは、多くの介護者家族を追い詰めることになるでしょう。

国は少なくとも2025年までは、有料老人ホームやサ高住に支援をし、介護者家族が自宅介護で苦しむことの無いよう、政策の見直しが急務であると考えます。

そして、八楽舎では、固定費適正化のコンサルティングを通じて、安定経営の事業者様を増やし、介護利用者も介護者家族も安心して施設を利用できる環境を作っていきたいと考えています。

──介護報酬改定で介護事業者の事業モデル変革が求められるいま、八楽舎のコンサルティングは今後ますますニーズが高まりそうですね。今日はありがとうございました。

八楽舎代表 松田

こちらこそありがとうございました。

(インタビュアー)佐藤 麻子

【八楽舎代表へのインタビュー①】介護業界の現状と今後八楽舎が提供するサービスについて

「介護業界の業態の多さに驚きました」

──松田社長はまったく畑違いの金融業界から転身され、八楽舎を立ち上げたとお聞きしました。八楽舎のコンサルティングサービスを始めるにあたり、介護業界についてイチから勉強されたそうですが、最も驚かれたのはどんなことでしょうか?

八楽舎代表 松田

介護業界の業態数の多さです。
さすがに最近は「老人ホーム」と一括りにした呼び方はしませんが、それでもほとんどの方が、家族がお世話になっている施設のことしか知らないのではないでしょうか。

私自身も90歳になる祖母が特別養護老人ホーム(以下、特養)に入居していたので、介護施設といえば特養のイメージしかなく、施設というのは「余生を安全に過ごす場所」という考えでした。

実際には、入居型施設の中にも、介護老人保健施設があり、特養があり、有料ホームがあり、その他にも、デイケアサービスや、認知症の方だけを受け入れるグループホームなどがあります。

サービスを受ける方の状態や状況にあわせて、これだけ多種多様な業態を持つ業界もなかなか珍しいのではないでしょうか。

──確かにそうですね。

私自身も亡くなった父がお世話になった「介護老人保健施設」と「特養」については、それなりに調べたので知っていますが、父が利用しなかった「デイサービス」や「グループホーム」についてはほとんど知りません。

八楽舎代表 松田

多くの方がそうなのだと思います。

私も八楽舎のサービスを始めていなければ、知らないままでいたでしょう。
知識のないまっさらな状態から多くの業態について詳しく調べていくうちに、どの業態にも八楽舎の提供するサービスが必要であると確信しました。

業態数が多く、ひとつの業態が提供するサービス内容が多岐にわたる介護の世界で、コスト削減のお役に立ちたいと改めて感じたのです。

「運営コスト適正化が行われてこなかった理由」

──介護業界はまだまだ新しい業界ですが、2025年問題を前に、ここ数年、介護報酬改定など、事業者にとって大きな影響を与える変化が何度も訪れています。

そのような中で、介護事業者の傾向に変化は見れますでしょうか。

八楽舎代表 松田

前回2015年の介護報酬改定は、想定内であったとはいえ、業界に大きな衝撃を与えました。

もともと日本の公的介護制度は、各自治体が社会福祉の一環として運営してきました。やむを得えない理由がある人を行政措置の範疇で面倒をみるという制度です。

──なるほど。それまでは自宅での介護が一般的でしたよね。

八楽舎代表 松田

そうですね。
それが2000年にスタートした介護保険制度により、介護を必要とする人が「必要なサービス」を自由に選択できるようになりました。

介護サービスに大きなニーズが生まれたため、多くの異業種から、介護業界への参入がスタートしたのです。

──居酒屋をチェーン展開するワタミが介護を始めたときには大きな話題となりましたね。2000年以降、ほかにどのような企業が参入してきたのでしょうか。

八楽舎代表 松田

最も多いのは建築業ですね。業界大手のツクイも元々は工務店です。
建築系の業界が多いのは、地主との長年の関係性から土地の借り上げがしやすく、さらに自社で建物を建てられるというメリットがあったからでしょう。

異業種が多く参入してきた2000年当時は、施設が足りない状態でしたから、さほど運営コストを気にせずとも、利益がしっかり出る経営ができていまいた。

「施設の数を増やす」という命題のもと、数を増やすことを急ぐあまり、電気・ガス・水道・施設賃貸料などの運営コストが適切かあるかどうかまでじっくり検討できぬまま新規施設を開業した企業も多いようです。

──なるほど。
2000年以降、多くの施設が開業し、現在、運営コスト見直しが必要とされている背景には、そんな事情があるのですね。

「介護報酬改定に多くの事業者が戸惑っています」

──介護報酬改定を受けて、事業者はどのような方向転換を目指しているのでしょうか。

八楽舎代表 松田

正直に申し上げて、戸惑っている事業者様が多いようにお見受けします。

介護報酬の点数が下がり、これまでのような売り上げが見込めなくなったいま、
保険点数依存型のビジネスモデルから、新たなビジネスモデルへと転換・拡大を図らなければならない。でも、具体的になにをすべきか、まだまだ決めきれていないようです。

──八楽舎としては、これまでの「コスト適正化」以外に、ビジネスモデル拡大のお手伝いとなるような、事業者向けの新たなサービス展開を考えられているのでしょうか。

八楽舎代表 松田

はい、今後は「コスト適正化を行いながら利益を得る仕組み」をお伝えしていきたいと考えています。

たとえば、介護施設では利用者様に向けて数多くの商品を取り扱っていますが、そもそも物販で利益を出すという概念をあまり持っていません。

介護保険収入以外に利益を出す必要性を感じぬまま経営されてきた事業者様も、今後は収益の柱を複数持たねばなりません。

物販に限らず、企業として当たり前に「利益を得る仕組み」を持てるよう、介護保険依存型ビジネスから転換するためのお手伝いをしていきたいのです。

──事業者が利益を得るために、単に商品の取り扱いを勧めるのではなく、「利益を得る仕組み」を提供しようというのが、八楽舎らしい考えですね。

八楽舎代表 松田

はい、私たちはこれまでも、「モノを売らず、おカネをかけず」初期投資ゼロのサービスをご提供し、事業者様からの信頼を得てきました。
今後もこのスタンスは変えずに、八楽舎が持つ「仕組み」をお伝えすることで、多くの事業者様のお役に立ちたいと考えています。

~【八楽舎代表へのインタビュー②】へつづく~

人材不足の解決策として期待されるAI導入について

介護現場でのロボット導入が急増

介護現場の人手不足を解消する打開策として、大いに期待されている介護ロボットの導入。

国が多額の補助金を出したこともあり、介護ロボットを導入する施設が急増しており、注文対応に追われるメーカーもでてきているようです。

さて、一括りに「AI導入」「介護ロボット導入」と言われがちですが、実際に介護施設のどのような場面でAIを搭載したロボットが導入されているのでしょうか。

また、今後の課題についてもお話ししたいと思います。

介護ロボットが待ち望まれている理由とは?

介護ロボットの導入を期待してるのは、人手不足に悩む経営者だけではありません。介護スタッフや介護を受ける利用者もロボット導入を待ち望んでいます。

そこには、どのような心理的理由があるのでしょうか。

利用者側がロボットによる介護を望む理由

「介護は人の手ですべき」「人の手をかけるのが真心」といった信念を持つ介護スタッフさんがいる一方で、利用者からは「気を遣わなくて済む」「ロボットの介護を積極的に受けたい」という声も聞かれます。

とくに入浴や排せつの場面では、人による介助で気まずく恥ずかしい思いをするよりも、ロボットに頼むほうが気がラクなのかもしれません。

介護スタッフがロボット導入を望む理由

介護職員の半数が腰痛に悩まされていると言われる、過酷な介護現場。
中腰で行うオムツ交換や入浴介助など、腰への負担は相当なものです。

このような肉体的負担が軽減されればと、ロボット導入に期待を寄せる介護スタッフも多くいます。

導入されるロボットの種類

介護の現場に導入され始めている介護ロボットには、大きく分けて3種類あります。

1)介護支援型ロボット

主に移乗・入浴・排せつなど介護業務を支援するロボットで、介護スタッフの肉体的負担を軽減することが目的です。

移乗介護での介護スタッフの腰への負担を減らせるだけでなく、認知症で身体に触れられることに抵抗がある方の心理的負担を減らすこともできます。

移乗介助機器には、介護スタッフが身体に装着して、スタッフの動きを補助する装着型タイプのものと、パワーアシスト機能を持つ非装着型の2種類があります。

2)自立支援型ロボット

利用者の身体に装着し、リハビリでの歩行を補助したり、食事摂取をアシストするロボットです。

歩くときの膝の痛みを軽減する装置を付けることで、億劫になっている外出を促すことができるだけでなく、いままで誰かに頼んでいた日常生活での動作も、ロボットを装着することで自分でできるようになり、利用者の心理的負担が軽くなる効果もあります。

荷物を運搬できる外出向けタイプと、屋内での立ち座りやトイレ移動をサポートする屋内向けタイプの2種類が存在します。

3)コミュニケーション/セキュリティ(見守り)型ロボット

利用者と会話を通じてコミュニケーションを取るロボットです。

「外に散歩に行きましょう!」と提案して外出を促したり、レクリエーションを指導したり、毎日、決まった時間に利用者の様子を家族に知らせる見守り機能を持つロボットも登場しています。

認知症やボケは会話の減少に影響すると言われるなか、ロボットとコミュニケーションを取ることで、認知症予防につながると期待されています。

ケアプランの作成もAIへ移行

介護ロボットの導入が増えるなかで、AIによるケアプラン作成も着々と進められています。

政府系ファンドの産業革新機構と介護大手のセントケア・ホールディング、日揮、ツクイなどが設立した新会社「シーディーアイ」では、愛知県豊橋市と協定を結び、今年の10月から市内5事業者で、約50人の高齢者のケアプランをAIに作成させる取り組みを始めます。

AIが作成したケアプランをケアマネージャーが確認し、利用者に合わせた調整を行った上で、実際に利用者へと提供。3カ月後に利用者の満足度・身体状況の改善度・ケアマネ業務の変化など、効果測定が行われます。

ケアマネージャーの業務軽減にどれだけ貢献できるか、注目が集まっています。

AI導入を早急に進めるための課題とは

介護ロボットの導入、AIによるケアプランの作成は、人材不足の改善策として政府主導で進められていますが、現場では不満の声も上がっているようです。

「技術は素晴らしいが、使い勝手が悪く、介護の実態に即していない」

「装着に時間がかかり過ぎる」

一方、ロボット介護機器の展示会などでは、最新の機器を体験した施設関係者から「想像以上に技術が進歩している」という声も上がっています。

来たる2025年を迎え、介護現場における人材不足がますます加速するなかで、介護ロボットやAIの導入は、急務であると言えるでしょう。

そのためにも、積極的に介護ロボットを導入し、使い勝手の悪さをメーカー側にフィードバックできるよう、介護施設とメーカー側の連携の強化が求められます。

さらに、肉体的負担のかかる作業をロボットに任せ、人の温かさを必要とする対応を人間がやる、という業務の棲み分けも、今後、現場の声を吸い上げながら考えていく必要がありそうです。

高齢者住宅フェア2017出展レポート

2日間で16,000人もの方が来場された高齢者住宅フェア

7月18日(火)19日(水)の2日間、東京ビックサイトにて、高齢者住宅新聞社主催「高齢者住宅フェア2017」が今年も開催されました。
私ども八楽舎は、今年初めてブースを出展し、さらには、高齢者住宅新聞社様よりお声掛けいただき、「コスト適正化」に関するセミナーにも登壇いたしました。

 

 

使用量を減らさずに月々の固定費を下げられる?

出展企業は、やはり住宅関連企業様が多く、当社のような「コスト適正化に特化したコンサルティング」を行う企業は珍しかったようです。

そのせいか、ブースには多くの方がお立ち寄りくださり、「一体、どんなしくみで【使用量を減らさずに月々の固定費を下げる】ことが可能なのか?」といったご質問を数多くいただきました。

コスト適正化に興味を持たれたお客様の声

デイサービス・高齢者向け住宅を運営する事業者様

お悩み

・来年の報酬改定の内容次第では、全く利益が出なくなるのでは?と不安を感じている。

・削れるのは、光熱費か給食費くらいだが、利用者の満足度を考えても、給食費は削りたくない。

気になっていること

・最初に施設を立ち上げたときに、知り合いから「水道・電気・ガス」の業者を紹介され、そのまま契約しているが、もっと料金を下げられるのでは?と感じ始めている。

・知り合いから紹介された手前、他社への乗り換えを言い出しにくい。

・とくに水道料金については、八楽舎のこれまでの事例を見ても、大きく削減できるような気がしているが、実際のところはどうなのだろう?

八楽舎担当者の回答

水道料金については、地域の条例を詳しく調べる必要がありますが、多くの場合、料金は「逓増型」であり、使えば使うほど単価が高くなるしくみになっていますので、申請方法を変えることで大きく削減できる可能性があります。

電気・ガスについては、御社の場合、複数の施設で一括契約をされているので、いま現在もオトクな契約になっている可能性がありますが、さらに詳しく、施設の使用状況や各種供給会社からの明細書を拝見し、弊社スタッフが精査することで、削減額を試算し、ご提示できます。試算まではコンサルフィーも発生しませんので、ぜひお気軽にご依頼ください。

クライアント様、関係者の皆様へ

会社創設から3期目で、高齢者住宅フェアへの出展ができたのも、ひとえにクライアント様、関係者の皆様のお力添えの賜物です。

初めてのフェア出展で分からないことだらけでしたが、集客デザインの専門家である五島氏にイチからアドバイスをもらい、迷うことなく準備が進められ、当日もスムーズな運営ができました。

これまで、広範囲の営業を行わず、お客様からの紹介で顧客獲得を行ってきた弊社ですが、フェア出展により、関東・中部・関西圏以外のお客様にも、「コスト適正化で利益を生む」サービスを知ってもらい、興味を持っていただけて、大変有意義な2日間のイベントでした。

弊社ブースにお越しくださった介護事業者様、メーカー様と、今後、打合せを重ね、皆様のお役に立てるよう、コスト適正化のプランニングを詰めていきたいと考えております。

当社ブースおよびセミナーにご来場くださったみなさま、本当にありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

介護職員に選ばれる事業所とは

介護人材の需給ギャップ

厚生労働省が6月24日に発表した「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について」によると、2025年に必要とされる介護職員数は約253万人。

これに対し、今後の増員見込みは約215万人となっており、38万人が不足すると想定されています。

国の施策に対する現場の声

必要とされる人材数に対し、思うような増員が見込めない「需給ギャップ」を埋めるための対策として、厚生労働省は「業務内容の魅力アップ」「業務負担の軽減」とあわせて「2025年に向けた必要な増員数の推計」が必要だと促していますが、これに対して現場サイドからは、「推計をしている場合ではない、依然として低賃金であることが最大の課題であり、従業員の処遇改善をさらに進めるべき」との声が上がっています。

処遇改善加算の改定

処遇改善加算の改定については、今年4月に加算区分が5区分へと分けられ、その加算額が事業所に給付されることとなりました。

これにより、介護職員1人あたり、月額1万円相当の給与アップが見込めるはずなのですが、現場職員からは「1万円もアップされていない・・・」という不満の声も出ているようです。

処遇改善加算改定に対応するための事業者の取り組み

月額1万円相当の給与アップを実現させるためには、「キャリア要件Ⅰ~Ⅲ」を満たす必要があります。

キャリア要件Ⅰ~Ⅲの主な内容は以下のとおりです。

・キャリアに応じた役職、職務内容が定められており、且つ、就業規則等の書面に明記し周知されていること。

・介護職員のキャリアアップに関する計画がなされていること。
具体的には「研修機会の提供」「OJTやOFF-JTを通じて職員の能力評価を適正に行うこと」「資格取得のための支援を行うこと」のいずれかの計画を作成し、それらが職員に周知されていること。

・昇給の仕組みを導入し、職員に周知していること。

介護職員に選ばれる事業所

上記Ⅰ~Ⅲは、有能な介護職員を育成し、継続して勤務してもらうための評価制度や支援制度を設けていた事業所様においては、難なくクリアできる要件ですが、明確な人事考課や育成制度の整備になかなか着手できずにいた事業所様においては、まずは事業所内の制度作りから始めなければなりません。

有能な介護職員は、自身の能力を適正に評価してくれる職場を求めます。

「人材育成や人事考課制度が整った事業所」

「キャリア要件を難なく満たし、今後もさらなる改定が見込まれる処遇改善加算に速やかに対応できる(=給与アップに即反映される)事業所」

このような事業所が、優れた能力を持つ介護職員に選ばれることでしょう。

処遇改善制度を活用し、介護職員の給与アップを図るための、「人材育成制度とキャリアアップ支援制度の整備」が、小中規模の事業所様においても、喫緊に取り組むべき課題になっていると感じます。

 

2018年のダブル改定に向けて介護事業者が取り組むべきこと

次年度のダブル改定

2025年問題を見据えて、介護報酬と診療報酬が同時改定となる次年度(2018年)のダブル改定。

新たな介護体制の幕開けともいえる改定を前に、事業の方向性や戦略を見直されている介護事業者様とお会いする機会が、近頃、増えてまいりました。

自立支援へのインセンティブ拡大

介護報酬改定の柱のひとつは、イノベーションを加速させ、健康寿命を延ばしていくこと。

介護報酬にはすでに、「リハビリテーションマネジメント加算」や、施設での介護から在宅介護に切り替える入所者数を評価する「在宅復帰・在宅療養支援機能加算」など、自立支援に関するインセンティブが組み込まれていますが、2018年度の改訂では、さらにこのインセンティブが拡大されると見られています。

お世話型介護から自立支援型介護へ

国が自立支援型介護を推奨する背景には、「社会保障費の増大」と「人口減少問題」による「介護保険制度崩壊の危機」があるわけですが、そうした事情を別にしても、高齢者の意欲や活力を削いでしまう「お世話型介護」よりも、本人の意欲や活力を取り戻す「自立支援型介護」が推進されるべきであるのは、言うまでもありません。

拡大する地域支援事業

介護報酬改定のもうひとつの柱が「地域包括ケアシステムの推進」です。

2011年の介護保険法改正で、条文に「自治体が地域包括ケアシステム推進の義務を担う」と明記され、システムの構築が義務化されましたが、現状は、体制を整備する側の市区町村が明確な一手を打てずにおり、あまり進んでおりません。

この現状を打破し、半ば強制的に推し進めていくのが、次回改正での「地域包括ケアシステムの推進」であり、具体的には、2020年までに「要介護度1・2」へのサービスも地域支援事業が担っていく方向で話し合いが進められています。

ダブル改定に向けて介護事業者が取り組むべきこと

「自立支援型介護へのインセンティブ拡大」「地域支援事業のサービス拡大」を前に介護事業者が取り組むべきは、機能訓練を充実させたり、健康である自立した高齢者のニーズを汲み取ったサービスを提供することであり、スタッフ採用や教育、新サービスを導入するための体制構築が急務であると考えます。

新サービスの導入には、当然、費用がかかります。
現状の運営体制を変えずに利益を出す方法については、八楽舎コンサルタントにご相談ください。